もくじ
【ドラマ】もし結婚相手を抽選で選んだら…【感想】
こんにちはヤンヤンです。
今更ながら2018年にフジテレビ系列で放送されたドラマ『結婚相手は抽選で』を見終わったので、レビューしたいと思います。
少子高齢化に悩む日本政府は、結婚相手を抽選で選ぶ法律を発表してしまいます。
この物語は、結婚が国民の義務というありえない法律に翻弄される若者たちの群像劇になっています。
基本情報
原作
著者:垣谷美雨
文庫:302ページ
出版日:2014年6月12日
出版社:双葉社
ISBN:4575516848
ISBN:978-4575516845
梱包サイズ:15×10.6×1.8(cm)
著者紹介
1959年兵庫県生まれ。明治大学文学部卒業。
2005年「竜巻ガール」で、小説推理新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ドラマ
放送期間:2018年10月6日-11月24日
放送分:55分
話数:全8話
主なスタッフ
- 演出:石川淳一、紙谷楓
- 脚本:関えり香、川嶋澄乃
- 音楽:ワンミュージック
- 主題歌:高橋優「aquarium」
主なキャスト
- 宮坂 龍彦〈26〉 役/野村周平
- 冬村 奈々〈28〉 役/高梨臨
- 都内の実家に祖母と父と3人で暮らす28歳の女性。
親のコネでラジオ局「RADIO JAPAN」の正社員として働くが、ハガキ整理など雑用しかやらせてもらえない。
幼いときに死んだ母変りの祖母に頭が上がらず、家でも会社でも自分を持てずにいる。
嵐望とは1年ほど交際していたが「抽選見合い結婚法」施行直前にフラれてしまい、しぶしぶ抽選見合いに参加する。
見合いの希望条件は後半まで明かされないが、事務局からは、「極めて抽象的で本人にしか判断できない」として無効にされている。 - 銀林 嵐望〈34〉 役/大谷亮平
- 鈴掛 好美〈31〉 役/ 佐津川愛美
- ひかり〈26〉 役/大西礼芳
- 小野寺 友紀子〈52〉 役/若村麻由美
都内で一人暮らしをしている26歳の独身男性。
システムエンジニアとして働いている。
中学2年生の時にいじめをなくしたいと思って立候補した生徒会長選挙で友達の裏切りに合い、人間不信と極度の潔癖症になってしまう。
そのため周囲からは浮いてしまっている。
抽選見合いには一応前向きだが、法律の施行で傷ついている人がいること知り、「抽選見合い結婚法の被害者たち」というタイトルの記事を自身のブログで書き始める。
見合いの希望条件は後半まで明かされないが、事務局からは、「極めて抽象的で本人にしか判断できない」として無効にされている。
広告代理店に勤務する独身男性34歳の男性。
父はフランス文学の大学教授、母・節子は著名な着物スタイリストで、裕福な反面その愛情を受けずに育ったと感じている。
奈々とは1年ほど付き合っていたが、法律施行前に別れて抽選見合いに参加する。
イケメンで金持ちなので、当然モテそうなのだが、何故か見合いではことごとくフラれ続けていく。
見合いの希望条件は「母性の強い人」。
抽選見合いのために兵庫県から上京した看護師として働いている31歳の女性。
抽選見合いが住んでいる地域ごとに行われると知って、知り合いや母親から離れるために法律施行前に上京してくる。
抽選見合いで出会った嵐望に、母性の強さと温かさを感じられてひと目惚れされてしまう。
死んだ父親のトラウマから、見合いの希望条件は「飲酒をしない人」。
26歳の女性でHikari名義で活動するフリージャーナリスト。
龍彦のブログの読者で、後に龍彦の活動の強い協力者になる。
見合いの希望条件は、ノーカウントにしやすいよう「代々犯罪者の家系」。
抽選見合い結婚法担当大臣(内閣府特命担当大臣)。
シンクロの元オリンピック銀メダリストの衆議院議員。
現役引退直後に結婚して、娘・ひかりを産むが、夫の浮気が原因で4年で離婚。
離婚会見での毅然とした振る舞いが注目され、政界にスカウトされた。
官房長官からの依頼でしぶしぶ「抽選見合い結婚法案」を取りまとめる。
あらすじ
ある日、内閣官房長官に呼び出された国会議員の小野寺友紀子は、少子化問題担当の特命担当大臣への就任と、合わせて「抽選見合い結婚法案」を取りまとめることを依頼される。
少子高齢化に歯止めがかからないことに危機感を感じた政府がやむを得ずというのは表向きで、真意は収賄疑惑で支持率が低下してる総理から、国民の関心をそらすためだった。
しぶしぶ依頼を受け入れた友紀子は見事に法案をまとめ、結婚相手を抽選で選ぶ「抽選見合い結婚法」が制定されてしまう。
その内容は、
- 1.独身で子どもがいない25 – 39歳の男女
- 2.対象年齢の人物から±5歳前後の人物を抽選で選ぶ
- 3.相手が好きになれない場合は2度断れる
- 4.3度断った場合は「テロ対策活動後方支援隊」に2年間従事する義務を負う
- (ただし医師・看護師など国家資格所持者は離島・僻地などで医療活動従事という例外も有り)
というもの。
対象年齢の若者たちは、不本意な結婚を押し付けられたらたまらないと、法律の施行前に結婚を決めてしまおうと躍起になっていく。
ある者は恋人との結婚を前倒ししたり、ある者は合コンで結婚相手を探したり。
システムエンジニアでオタク系の宮坂龍彦、直前に分かれた銀林嵐望と冬村奈々、看護師の鈴掛好美は、それぞれの理由でお見合いに参加することに…。
感想
思ってたのと違うし、期待外れだったけど、笑えたから良いかな
恋愛ドラマかと思ったら社会派ドラマだった
結婚相手を抽選で選ぶと言うあり得ない設定が気になって見始めたんですが、思ってたのと全然違ってました。
やはりタイトルが「結婚相手は抽選で」ですからね、男女がお見合いしていく、軽い感じの恋愛ドラマかと思ってたんですけど、まさかの社会派ドラマでした。
タイトルに騙される人は多いんじゃないかと思います。
ちょっとLGBTに偏りすぎじゃないかと。
まじめなドラマなのに笑えてくる!もはやコント!!
濃すぎるキャラ設定が邪魔に感じました。
- 人間不信で内気でモテない潔癖症
- ある意味において典型的なお嬢様だが、自分がどこにもいない
- 有名人を親に持つイケメン御曹司
- 死んだ父親がアルコール依存症で母親から依存されている
キャラの設定が特殊過ぎて、感情移入できませんでした。
もっと普通の恋愛が見たかったです。
良い意味でテラスハウスみたいな感じかと思ったら、悪い意味でテラスハウスみたいな感じでした。
まぁちゃんとテラスハウス見たことないんで、イメージですけどね。
現実ではありえない法律という設定だけでもぶっ飛んでるのに、無駄に濃すぎるキャラ設定のためにコントのように感じました。
詳細は割愛しますが、後半はこれに輪をかけて畳み掛け来ます。
もう笑うしかありませんでした。
明かされないテロ対策活動後方支援隊
お見合いを3回断ると強制的に入れられるとされる「テロ対策活動後方支援隊」。
結局最後までその詳細は明らかにされませんでした。
ただ、ひかりがインタビュー動画を載せたサイトを即アク禁にする公安が優秀過ぎることだけは分かりました。(笑)
法律の是非は
このドラマの肝はやっぱり「この法律は正しかったか?」だと思います。
作中2度ほど法律が改正されています。
1つ目は自分で相手を見つければ対象外に。
2つ目はなんらかの病気を持っていれば対象外に。
ドラマではややデメリットに焦点を当てすぎてるように感じました。
確かに法律の施行で傷つけられた人がいたのは事実です。
しかし物事には必ず裏重手両面あるものです。
もうちょっとメリットにも焦点を当てて欲しかったです。
ちょっとバランスを欠いている様に感じました。
作中での結果は割愛させていただきます。
実際にドラマを見て、あなたの目で確認してください。
在日は関係ない
放送がフジテレビだからか、唐突にねじ込まれた感のある在日問題。
正直なんでこんなものを取り上げたのか、理解に苦しみます。
在日韓国人が、「抽選見合い法案」から除外されるのは不快だと表明すること自体は間違いないではないです。
それは個人の感想なので。
しかし龍彦が、「在日かわいそう」「法案は間違ってる」と思うのは筋が違ってると思います。
これは差別ではなく区別の問題だからです。
区別されるのがイヤなら日本国籍を取ればいいだけの話です。
しかもこの法律は、3回断ったら「テロ対策活動後方支援隊」に2年間の従事する義務が発生します。
これはある種の徴兵制と言えるのではないでしょうか。
外国人を徴兵したら外交問題になるのは必至です。
だから外国籍の在日を対象から外すのは間違ってはいません。
正直なんでこんなデリケートなものを取り上げたのか理解に苦しみます。
作中のセリフで「別にお見合いしたい訳じゃないけど」と言ってるし、「したいわけじゃないなら黙ってろよ!」と思います。
リーチ女が続出
作中、既に2回お見合いを断り、テロ対策活動後方支援隊入りにリーチを掛けた女性が激増えたことに言及しています。
やはり女性の方が結婚に妥協できないみたいですね。
そのせいで予算が不足し、法律の1度目の改正がされてしまいました。
こと結婚については、結局どんな法律を作ろうと、女心には敵わないのかも知れません。
高橋優のエンディングが良い
高橋優が歌うエンディングが「aquarium」が良い!
もはや、これを聞くためにドラマを見てる感じ。
聞いたことがない人は聞いてみる事を勧めます。
他に言いようがありません。
まとめ
結婚相手を抽選で選ぶという設定は面白いと思います。
それにつられて見始めたんですが、思ってたのとまったく違ってました。
これはこれでそれなりに楽しめたのですが、もっと素直に設定に寄りかかれば分かりやすくて面白さが増したのではと思います。
無駄にこねくり回し過ぎて、中途半端になった感じは否めません。
特に後半はコントにしか見えませんでした。
全8話しかないのに色々詰め込み過ぎたのではないでしょうか。
見る人を選ぶドラマだと感じました。
おすすめする人、しない人
- 社会派ドラマが好きな人
- LGBTに関心がある人
- 恋愛ドラマを期待している人
- LGBTに関心がない人
あなたはこのドラマどう思いましたか。
もしよろしければコメント欄に感想を書いていただければ幸いです。
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